第14回 起業開業その11 開業資金の調達
◇開業資金の調達
開業資金は、自分の資金だけで賄うか、他人から資金を調達
するか、あるいは両方を組み合せて用意するかです。
『自分の資金』
貴方の手許にある資金、例えば開業しようと思ってコツコツ
積み立てた預貯金で開業資金が賄えれば、他から資金を調達
する必要はありません。
自分で貯めた資金は、
・誰に気兼ねなく自由に使う事ができます。
・返済しなくてよい無期限の資金です。
・失って傷つくのは自分だけで、傷が深手になりません。
自分の資金だけなら短期間に大儲けしようとして無理する必
要はありませんので、市場に浸透するまでじっくり投資するこ
とも出来ます。
但し、自分の資金が少ないと小規模にしかスタートできませ
んので、市場で成功するまで時間がかかる事もあります。
成功による利益も失敗による損失もすべて自分の責に帰する
のが自己資金100%の場合です。ある意味、気は楽です。
『他人の資金』
自己資金だけでは不足する場合には、他人から資金を調達し
なければなりません。
資金調達には、1.出資と2.借入の二つのケースがあります。
1.出資
資本あるいは出資として拠出してもらった資金は、返済する
ことは求められませんが、投資金額に見合う利益のリターン
を出す事が要求されます。
出資のリターンとして利益分配が求められる以上は、
・利益が最大になるように投資する必要があります。
・元本の返済ではなく、運用して儲けた利益を分配します。
・投資に失敗しても、元本返済の必要はありません。
返済しないという性格上、短期ではなく長期での儲けを重視
した投資にも使えます。
長期投資の途中であっても、会社の状況、経営成績、株など
の所有権の異動状況について、出資者に報告する必要があり
ますので、経営情報を定期的に公開して明らかにします。
利益を上げることが、経営者の責任になります。
なお、他人の出資が全体の過半数を超えると、出資者に経営
支配権が移ってしまい影響が大きいので、経営権を確保でき
る範囲で出資を募りましょう。
2.借入
借入は、出資と異なり元本返済と利息の支払いが必要ですの
で、月々の返済額だけ手許資金が減少します。
返済額に見合う利益の獲得がないと、資金繰りが苦しくなり
ます。
問題はどこから借入するかです。
・友人(親戚)
貴方を信用して資金を出しますので、もし投資に失敗して借
入返済ができないと、親しい友人(親戚)との間にデリケート
な問題が生じることになります。
また、お金を出すと経営に口を挟み、何かと発言してくる事
が多い点にも注意が必要です。
・金融機関
日本政策金融公庫(いわゆる国金)などの政府系金融機関と、
銀行や信用組合・信用金庫などの民間金融機関に大別されま
す。どこの金融機関でも、確実に返済してくれる見込みがな
いと融資は受けられません。
融資審査にあたり借入金の使途、事業計画、資金計画などを
用意して、返済能力があることを説明します。
通常、開業資金の100%を借入することは出来ませんので、自
己資金をせめて50%は用意した上で、融資の申し込みをすべ
きです。
・取引先
取引先からの資金支援は、仕事上の取引継続が前提でしょう
から、ある意味、その取引先とは切っても切れない関係になる
ことを覚悟の上で、融資を受けて下さい。
またどちらかが倒産すると、第三者が介入してくるリスクが生じ
ることにも注意が必要です。
開業資金の調達に苦労するのは、独立しようとする者にはよく
ある事です。
いくらの資金を投入するかは、その事業からいくら稼げるか
のリターン率の問題です。
開業資金のすべてを借入に頼った結果、利息の支払いが重荷
になるケースもあります。
自分の資金だけでは足りないようなら、まずは出資を募りま
しょう。さらに不足しているようなら借入を検討します。
出資にしろ借入にしろ、他人から資金を出してもらいたいな
ら、事業目論見書、事業計画、投資計画、資金計画を立てて、
具体的に説明できるようすることが必要です。
Posted by 門倉和博 at 2010.02.21
第13回 起業開業その10 開業資金の見積り
◇開業資金の見積り
事業開始にあたり、いくら投資するか決めたでしょうか。
商品の仕入れ、機械や車の購入、事務所の用意など必要と
する項目と金額を箇条書きにして見積もってみましょう。
・商品などの在庫仕入
・機械や車などの設備の購入
・事務所や工場などの用意
・店舗内装や電気・通信などの工事費
・机イス、電話FAX、コピー、PC、プリンターなどの
事務機器の購入
・看板や広告用チラシ、記念品などのPR経費
・名刺、ゴム印、印鑑、文房具などの事務用品
・月々かかる運営経費 など
思いつく限りの項目をあげていると思いますが、まずは貴方の
計上した見積り額が適正かを検討する必要があります。
1.運転資金に注意
開業したての貴方には、仕入や購入にあたり常に現金で支払
うことが求められます。一方、得意先からは2ヶ月後、3ヵ月後
に売上代金が入金される掛取引にならざろう得ないと思って
下さい。
支払いと同じように、得意先に対する売上も現金取引であれば、
さほど運転資金に困ることはありません。
しかし、仕入などの支払時期が先で売上げの入金時期が後で
あれば、売上代金が入金されるまでの期間は支払いが先行し
ますので、先に支払う分の運転資金を確保しておく必要があり
ます。
例えば、売上代金の回収が2ヶ月後であれば、2ヶ月間の仕
入代金だけ先に支払いますので、この支払額を運転資金とし
て見積もって下さい。
もちろん、仕入代金も2ヶ月後に支払う買掛であれば、それだ
け運転資金も少なくてすみます。
掛売上の金額が大きくなりすぎると、先行する支払金額をまか
ない切れずに資金不足になることがあります。
得意先が提示する支払条件が悪けれれば、当然に交渉して
みて下さい。
2.固定経費
家賃、駐車場代、電気水道などの光熱費、電話代、リース料、
人件費などは、毎月必ずかかるものです。
開業したては事業収支が赤字の人が多いので、手元資金を
減少させていく固定経費の負担は厳しいものがあります。
特に家賃と人件費はなかなか減額することが難しいので、開
業当時は固定経費ができるだけ膨らまないようにする工夫が
必要です。
もちろん売上に直結している人件費などは、削りようがないで
すけどね。電話番だけなら、秘書代行を利用しても良いと思い
ます。
3.購入かリースか
支払いの総額で比較すれば、リース料総額の方が購入金額
より大きくなります。しかし最初に大きな金額を用意しなくて済
むので、リースであれば簡単に導入することができます。
購入する資金がなければリース契約も検討すべきです。
しかし設備や機器の性能アップがどんどん進む時代にあって、
例えば5年間とかのリース契約には中途解約できない条項が
通常あるので、期間満了まで機器の更新がしにくいデメリット
もあります。
一時的に必要なものならレンタルという手もあります。レンタル
料の方がリース料より高いので、利用期間の長さや頻度で考
えることになります。
利用期間が同じなら、支払い総額は次のようになります。
中古品の購入<新品の購入<リース契約<レンタル利用
何もかも新品である必要はありませんし、導入を先送りして
支出を抑えるという判断も必要です。
4.事務所
貴方が取引先を訪問して営業するスタイルなら、立派な事務
所を構える必要はありません。自宅の一室を事務所にするこ
とも考えてみましょう。それよりは何処にいても連絡が取れる
仕組みに投資した方が営業し易いと思います。
反対に、貴方の事務所に取引先が商談に訪れるスタイルでは、
商談するための部屋や事務所が必要です。
でも売上がいくらもない内から大きな事務所は必要ないので、
とりあえずは固定経費になる家賃はできるだけ小さくなるよう
判断した方が無難です。
自分の希望通りに投資すると、開業資金はいくらあっても足
りなくなります。しかし、用意できる開業資金に限りがある以
上、今ある資金量に応じて投資しなければなりません。
であれば、売上に繋がる投資を優先して、売上とは直接結び
つかない支出を出来るだけ押さえる事が肝要です。
その支出がいくらの売上をもたらすかのリターンを考えて、も
う一度見積りを検討しましょう。
Posted by 門倉和博 at 2010.01.22
第12回 起業開業その9 会社か個人か
◇会社か個人か
起業開業するにあたり、「会社」を設立するのか、「個人」
として事業を始めるのか、必ず迷うところです。
どちらを選択するかは、それぞれのメリット・デメリットを
考慮して判断することになります。
・開業手続きが難しいか
個人であれば誰でも事業を開始する事ができます。
提出すべき事業開始届けを役所に提出するだけです。
従って、明日からでも事業を始める事ができます。
会社は登記所に「登記」しなければ社会的存在として認めら
れません。会社設立の書類を作成して登記申請します。
印紙代や書類作成などの諸費用が必要になります。
登記が完了するまでに一定期間の日数がかかります。
会社登記が完了できるまでは開業の準備しかできません。
・事業上の債務にどこまで責任を負うか
個人事業では事業資金の借入れや取引の損害賠償などリスク
のすべてを個人が負うことになり、最悪の場合には個人の財
産で返済しなければなりません。
株式会社は出資の範囲でしか責任を負わない「有限責任」で
すので、事業に失敗しても個人の財産をつぎ込む必要はあり
ません。(そうは言っても、銀行借入にあたり経営者の連帯
保証が求められるので、有限責任とは言い難いですが…。)
・社会的信用が認められるか
わざわざ手間をかけ、資本金を用意して「会社」を作るので、
一般的に会社の方が社会的に信用されている現実があります。
そのメリットには、
必要な事業資金を「資本金」として調達することができます。
資本金は返済や利払いをする必要がない資金であり、長期間
の投資に最適です。
会社が借入するにあたり、担保以外に経営者の資質やビジネ
スモデル、将来性も審査の際に考慮されます。
しかし、開業当初は過去の実績が無い点では個人と同じです
ので、特に会社の方が有利ということはありません。
取引先の会社によっては個人とは取引しない会社もあり、取
引口座を確保するために「会社」を設立するケースもありま
す。
従業員の採用も「会社」の方が有利なようです。
・金銭的にどちらが得か
『税金』
個人は自分に給料を払うことが出来ません。
売上−原価・経費=利益になり、この利益に課税されます。
会社は役員である経営者に給料を支払います。
売上−原価・経費−経営者報酬=利益です。
同一の条件ならば、経営者報酬の分だけ個人より会社のほう
が利益が少なくなり、納税額が少なく見えます。
さらに家族従業員に給料を支払うことで所得を分散すること
もできます。
しかし、給料には個人の税金が課税されますので、会社+個
人の税金全体で判断する必要があります。
細かな説明は省きますが、会社の利益がゼロになる状態であ
れば、「個人の事業所得」と「経営者報酬などの給与所得」
の税負担額の比較です。
『運営経費』
税金だけなら会社の方が有利ですが、運営経費の面では「会
社」の方がコストがかかります。
赤字でも常に払う税金(均等割り)がある
青色申告特別控除が無くなる
申告書が難しいので会計事務所への顧問報酬が必要になる
税務調査の回数が増える
従業員を雇用すると社会保険へ加入する義務がある など
この様に、メリットもあればデメリットもあるので、個人に
するか会社するかは、運営経費も考慮して判断して下さい。
一般的に個人の事業所得が700万円くらいになると、会社にす
るかどうか有利不利を判断する目安とされています。
例えば、コストのかからない個人事業から始めて、2年ほど
で儲けが出るようになったら、法人化を考えるでも良いかも
しれません。
いずれにしても、個々人の事情によって判断して下さい。
また、法人には「株式会社」形態のほかに、「LLC」の合
同会社、「LLP」の有限責任事業組合の形態もあります。
ケースによっては、会社でないほうが都合の良いこともあり
ますので、必要がある都度、判断して下さい。
Posted by 門倉和博 at 2009.11.11
第11回 水郷佐原へハイキング

◇ハイキング
年間に一、二度は気晴らしで支部のハイキング同好会に参加
しています。
今年は、千葉県香取市にある水郷佐原を歩いてきました。
当日の天気は、まずまずの晴天で半袖シャツの参加者もいらっ
しゃる位の陽気です。
少し歩くと汗ばむ程で、飲み物がたいへん美味しく感じました。
発泡性を好む方などは最初から飲んでましたが、疲れないのか
なー。
東京駅から高速バスに乗車すれば、佐原まで1時間20分の所要
時間で到着です。結構近いじゃないですか、知りませんでした。
日本地図を作った江戸時代の偉人、伊能忠敬は佐原の出身です。
市街を流れる小野川沿いには、伊能忠敬の旧宅をはじめ屋敷や
土蔵など伝統的な町並みが残り、ぶらぶら歩きながら記念館を
のぞくつもりが当日は休館日で素通りです。
休館日は調べておいた方が良いという教訓を同好会リーダーに
言っておきましょう。
川岸の柳並木に、土蔵、瓦葺の屋敷に格子戸を見ながら、小江
戸の風情を満喫しました。
極めつけはもんぺ姿の可愛い船頭さんが操る船での町並めぐり、
妙齢のご婦人二名が小野川を流しながら、名調子であれこれ解
説して下さり、川から見上げる町並みや橋も視点が変わってま
た別の味わいがあります。お勧めですね。
ちなみに可愛らしい船頭さんの年齢は、書かぬが花かな。
この町並みと小野川の流れに大いなる観光資源を感じました。
一つ気になったのは小野川の護岸の状態です。
小江戸の町並みに合わせて護岸の雑草も背高泡立ち草ではなく、
江戸風だともっと良くなりそうです。
この辺の取り組みを徹底すると、さらに付加価値が上がるので
すがね。
ぶらぶら歩けば、食事が楽しみです。
利根川名物の鰻にしましょう。この辺でも天然物はめったに無
いそうです。まー値段も心配ですし…。
それでも奮発して特上にしたら鰻が三枚です。満足、満足。
最後に、利根川の岸まで歩いて、雄大な流れを見てから帰還で
す。お疲れ様でした。
Posted by 門倉和博 at 2009.10.21
第10回 起業開業その8 プランの作成
◇ビジネスプラン
そろそろ貴方のアイデアをプランに仕上げて、事業計画書と
して書いてみましょう。
事業計画書の作成の狙いは、
・これから事業をどういう手順で展開するかを計画
・必要な事業資金がどのくらいか?金額を算出
の二点です。
形式にとらわれる必要はありませんが、計画書は、以下の項
目を柱にして作成しましょう。
1.事業の概要
・取扱い品目
・ターゲットとする顧客層
・価格戦略
・流通、販売のチャンネル
・宣伝媒体
・生産体制
・競合相手、類似商品の分析
特に、競合相手と自分を比較して、「組織の大小」「料
金の高低」「商圏の大小」「商材の優劣」など、自分の強
みと弱点を明確にしておくことが大切です。
誰もが「顧客満足」を目指すとしていますが、先行する競
合相手の後追いであれば、貴方を顧客が選ぶ理由にはなり
ません。
試行錯誤しながら、顧客から選ばれる理由を突き詰めてい
くと、自然と貴方が目指す経営の方針が明らかになるはず
です。
どうして貴方を選ぶのか、徹底して追及しましょう。
2.事業ビジョン(見通し)
・事業コンセプト、経営方針、社是
貴方が目指しているものです。
何も考えて無い方は、どこかの真似でも良いです。
・3年事業ビジョン
むこう3年間のテーマ、売上目標、利益目標などの見通
しを出しましょう。
目標はその都度見直しますので、作成の時の考えで良い
と思います。
3.3ヶ年基本計画
・事業損益
・資金収支
・人員計画
・設備投資
これからの3ヵ年の事業利益を計画することにより、資
金の流れを把握します。
特に、資金収支に余裕が無い計画では、開業資金の調達
なども検討します。
4.3ヵ年売上計画
・製品別、商品別
・販売チャンネル別
・エリア別
一番大切な作業です。誰にいくらで売るのか考えるわけ
ですが、必ず売れずに苦戦することを想定して作成しま
しょう。
5.月次予算表、月次資金繰り表
損益予算と資金繰りの関係を厳密に合わせなくてはいけな
いと考えなくても良いと思います。
どのみち、計画と実績は直ぐに違ってしまうものです。
大切なことは、資金が途中で途切れてしまわない事です。
赤字でも、資金が続いている限りは、事業を継続できます。
資金調達には時間がかかりますので、どこで不足するかを
常に見張っていましょう。
計画書には書式はありませんので、必要な要素が取り込まれ
ていれば、箇条書きでも構いません。
一度で完璧な計画など出来るはずありませんし、時間が経て
ば経済状況も変化して、当初の計画と離れてしまうわけです
から、半年あるいは3ヵ月ごとに計画を変更さるべきです。
計画と現実が離れたら、なぜそうなったのかを考えて、もう
一度計画を修正することが大切です。
Posted by 門倉和博 at 2009.10.13
第9回 起業開業その7 成功に必要な資金
◇成功に必要な資金はどれくらい
お金があれば成功するし、お金がなければ成功しないと考え
ていませんか。
お金があれば成功するなら、ビジネスの成功者は大金持ちだ
けということになります。
しかし、大金持ちの始めた事業が失敗し、何も持たない学生
が始めた事業が大当たりして成功しているケースもあります。
手持ちの資金が多いとお金に頼った経営になりがちで、資金
が続く間はやり方を変えようとせず、かえって傷を深めてしま
います。
資金の量より、創意工夫の量が不足している事の方が大き
な問題なのです。
もし貴方がいくらでも資金を持っているなら、自分で開業しな
いで、センスの良い事業家を見つけて投資した方が良い。
貴方が資金不足なら、他人から資金調達をするか、自己資
金だけで事業を始めるかを判断しなければなりません。
いくつかの質問に答えて下さい。
・貴方はビジネスセンスの良い方ですか
・始めようとしているビジネスに熟達していますか
・貴方の商材は自分でも買いたくなるほど素晴らしいですか
・ビジネスを短期間で成長させなければならない強い理由が
ありますか
・事業を始めるのにどうしても用意しなければならない設備
や建物がありますか
これらのすべてがYESという方だけが資金調達を検討すべ
きで、ひとつでもNOのある方は、自分で用意した資金だけ
でスタートした方が良いでしょう。
ビジネスアイデアが悪ければ、いくらお金をつぎ込んでも成
功を得ることはできません。失敗するたびに反省し、繰り返
し改善・工夫しないと、多くの問題は克服できません。
一方、資金不足は時間をかけてビジネスを育てていけば、い
ずれ克服することができます。スローではありますが…。
小さく始めて、だんだん大きくするという道もあるわけです。
市場に浸透するには時間がかかります。
浸透する前に資金が枯渇しては意味がありません。
だからこそ、開業後に無給で生活していける期間をどのくら
い持てるか、検討しておく必要があるのです。
もし、無給に耐えられる期間内に事業が立ち上がる目処が
立たない方は、無理に独立開業してはいけません。
本格的に開業する前にサイドビジネスとして事前にテストす
ることを考える必要があります。
自分のアイデアがどれくらいのものかを知ってからでも遅く
はありません。
「どのくらいの期間で事業が立ち上がるか」貴方の見立ては
どうだろうか、しっかり検討して下さい。
Posted by 門倉和博 at 2009.10.06
第8回 起業開業その6 面会の後は
◇繰り返しの接触
面会して名刺交換しただけで満足してはいけません。
最初の面会でお客様を紹介してもらったり、商売につながっ
たりという成果が上がれば良いのですが、やはりそう簡単に
思い通りに事は運ばないものです。
貴方の商材が特に優れたものでない限り、一度きりの面会で
先方の気持ちを動かすことはできないでしょう。
先方の気持ちが温まり、貴方の事を気にかけてもらえるよう
になるまで、何度も接触を繰り返さないと「営業」としての
効果は出てきません。
一度よりは二度、二度より三度の繰り返しの接触です。
さらに短期間に繰り返し接触できると、さらに効果的です。
次の接触までの間隔が長すぎると、先方も貴方の事を忘れ
てしまいます。
貴方を覚えてもらえるまで、繰り返し接触できるように工夫
する事が大切です。
◇面会の後は
問題は、繰り返し接触するためにはどうするかです。
少なくとも、最初の面会の時に再び訪問してもよいか、再度
面会してもらえるだろうかなどの確認はしたいものです。
再訪問のアポも時間をあけると取りにくいものです。
最初の面会の時点で、次回の面会のアポを目指しましょう。
首尾良く次回のアポが取れたら、お礼の葉書きか文書を必ず
出しておきましょう。
次回の日時の確認もかねて、葉書きなどを出したいものです。
逆に、貴方の訪問が先方にとって迷惑になり、再訪できない
と思われるケースもあるでしょう。
そのようなケースでも、面会していただいたお礼の葉書きな
どを出しておきましょう。
いずれにしても、面会の直後にはお礼の葉書きなどを出して
フォローをしておきましょう。
では、次回の面会ができないときはどうするかです。
アポ無しで面会を求めて伺うという強引な訪問もありますが、
邪魔にされるだけとわかっていれば、それも辛いものがあり
ます。
こんな時は面会に代わる接触の手段を用意しておきましょう。
直接の面会ほどの効果は期待できませんが、間接的な接触
も数をこなせば効果的です。例えば次のような接触です。
・チラシ、パンフレット、ニュースレターなどの紙媒体
・カセット、CD、DVDなどのメディア媒体
・メール、メルマガ、ホームページなどのネット媒体
面会→葉書き→パンフレット→メールといった手順を用意で
きれば、継続的に繰り返し接触することが可能になります。
とはいえ、間接的な接触手段を開業直後に全部用意しておく
ことは、なかなか難しいものです。
取りあえず、出来る事から始めて下さい。
最悪は何もしないことです。まずは行動あるのみです。
Posted by 門倉和博 at 2009.09.29
第7回 起業開業その5 最初の面会
◇リストを集めよう
開業の挨拶状を送るリストは何件集めましたか。今のリスト
の数が貴方の実力です。
100件、あるいは200件、さらにそれ以上でしょうか。
このうちの何件が貴方に興味をもってくれるかは確率の問題
ですので、数が多いに越したことはありません。
もしリストの数が少ないと思うのなら、交流会やセミナーな
どに参加して人脈作りに励む道もありますが、時間がかかる
のが難点です。
であれば、自分のネットワークだけでなく、両親、親戚、仲
間のネットワークまで総動員してしまいましょう。
信頼できるリストなら、挨拶状の文面を変えるなりの工夫を
して利用して下さい。
誰にも頼らず、自分の力だけで開業を成功させたいと考えて
いる方もおられるでしょう。
自主独立の精神が強くて、心構えとしては立派ですが、それ
でも貴方に協力して下さる方がいるなら、力添えをお願いし
ましょう。
開業時の立上がりは貴方が想像している以上に遅いものです。
貴方が力添えをお願いにあがることも、挨拶活動の一環と位置
付けて、自分の周囲の近しいところへの挨拶は徹底しましょ
う。
◇挨拶状の次は面会
挨拶状を送るだけで満足してはいけません。挨拶状を送った
全員がきちんと読んでくれる保証はどこにもありません。
やはり直接開業の挨拶に伺う事が大切です。
営業活動の第一歩は、名刺の交換、開業の挨拶、支援のお願
いにあがることです。
挨拶状では伝えられない貴方の情熱や目標も、直接お会いし
て熱く語ることができます。
自分がこれから目指すことに共感して頂ければ、最初の面会
は大成功です。
最初の面会で一番大切なことは「好感をもたれる」ことです。
誰でも不快な感情がおきると、二度と会おうとは思わないも
のです。
・服装はきちんとしていますか。
・元気良く明るく大きな声で挨拶していますか。
・謙虚な立ち居振る舞いができていますか。
社会人として当り前のエチケットには当然気を配って下さい。
開業したばかりの貴方の取り柄は「明るい元気な挨拶」です。
とにかく明るく挨拶することを続けて、挨拶の素晴らしい方
と評価されることを目指して下さい。
Posted by 門倉和博 at 2009.09.21
第6回 起業開業その4 市場への浸透
◇あなたは知られていない
独立開業といっても、色々なケースがあります。
・まったくのゼロから始める方
・勤務先から独立して事業を始める方
・フランチャイジーとして加盟する方
・資格を生かして開業する方
・仲間と共同で事業を始める方
いずれのパターンであっても、市場に新規参入しようとして
いるなら、「自分はまったく知られていない」ということを前提
に考えておかなければなりません。
例えば、有名なセブンとかローソンなどのコンビニが新規開
店したとしても、直ぐに日々の売上高が開店前に予想した水
準に達することはありません。
取り扱う商品はどの店舗でも同じなのですから、直ぐに多く
のお客様がつきそうなものですが、実はそんなことはありま
せん。
新規店において、一日の来客数が本当に安定するまでには、
1年近くかかります。
既存店の売上が減少気味のコンビニ業界では、新規の開店が
あった地域では、近隣のコンビニ店舗の売上高は確実に減少
しますし、その売上減少が下げ止まるのにやはり1年近くか
かります。
新規店と既存店の間で、客数と売上が移動しているわけです。
お客様は今までの行動パターンを直ぐには変えてくれない、
時間がかかることが分かります。
フランチャイジーのオーナーになっても、開店直後から黒字
になるとは限らないということです。
ましてや、有名チェーン、ブランドの後ろ盾が無い状態なら、
貴方からお客様が買ってくれるようになるまでには相当の時
間が必要だということが推測されます。
◇市場への浸透
お客様をどう見つけるかが一番の問題です。
私も開業当初はお客様がいませんでしたから、お客様を見つ
けてくることが最初の仕事でした。
毎日、たいした仕事量も無いので時間は沢山ありましたが、
開業したらどう動いたらよいかわからず、無駄に時間を浪費
したようです。
今から思えば準備不足で開業時の営業はあまりに稚拙でした。
誰でも手始めに開業の挨拶状を出しますよね。
当時、コンピューター投資に開業資金の大部分を投入してし
まい、印刷屋などに回す資金が無くなり、挨拶状は自分でプ
リンターを使って作成することにしました。
自分で作成しているので、何枚でも刷り増しが可能ですが、
一番大切などなたに挨拶状を送るかあまり考えていませんで
した。
まあ普通に今まで年賀状をやり取りしていた友人や知合い、
親戚など、手元の住所録を基に挨拶状を出してみました。
すると、何人かから「開業したんだって、おめでとう」と電
話がかかってきました。
もちろん、直ぐに顧問先になってくれるなんて都合の良いこ
とは、そうそう簡単に起きませんが…。
しかし開業の挨拶に訪問させてもらった先から、何かの折に
新規開業する方を紹介して頂いたりしました。
見ず知らずの方から紹介を受けるケースは皆無で、既に貴方
という人間を知って下さっている方が最初の応援者であるこ
とが多いと思います。
ですから市場への浸透には、身近の方へのアプローチを徹底
するのが一番の近道です。
それも挨拶状を送っただけで満足しないで、次のフォロー、
例えば、近くに来たから寄らせてもらったなんて、取って付
けたような理由でもいいから直接挨拶に伺う活動を徹底して
下さい。
大切なのは、「貴方に紹介しても良いよ、注文しても良いよ」
と周囲から認知されるまで、時間がかかることを覚悟してお
くことです。
まだお客様がいない開業当初に沢山の資金を投入してはいけ
ません。
経験を積んで市場に浸透するまで力を貯めておきましょう。
開業前の貴方は、挨拶状を出す住所リストをできるだけ多く
集める活動に勤め、開業してからは繰り返し会いに行くことに
徹して下さい。
注文に結びつくかどうかの前に、まずは貴方を知ってもらう
ことが先です。
市場に浸透できるまでは、手堅く始めましょう。
Posted by 門倉和博 at 2009.09.09
第5回 起業開業その3 開業直後の問題
◇売上の見込み
開業直後に直面する問題のほとんどは、売上が無いことです。
あなたが事前に想定している売上を大幅に下回る事態になっ
ても、なんら不思議ではありません。
誰もが最初にぶつかる厳しい壁です。
開業後1月間の売上高をいくらにみていますか。
売上高は次の式で考えて下さい。
◎客数×単価=売上高
あなたの一月の客数は何人ですか。
お客様一人当たりの単価あるいは平均単価はいくらですか。
開業前に客数や単価を予想することなんかできないと言う声
が聞こえてきそうですね。
正確な売上高の予想を求めているわけではありません。
事前に売上の見込みをたてる作業をして欲しいのです。
私が税理士として独立開業した時点では、顧問先は一軒もあ
りませんでした。当然、当初の売上はゼロです。
仕事の性格上、そう簡単に顧問先が増えないことは予想でき
ましたので、税理士だけの稼ぎでは食べていけません。
当然、軌道に乗るまでに時間がかかりますので、何か別の収
入を手当てしておくか、かなりの生活費を事前に用意してお
く必要がありました。
金融機関から開業資金を借りるという選択肢もありました。
税理士の稼ぎだけで生活できるようになるまでにかかる時間
で、開業前に用意する資金量も変わります。
私がたてた最初の年の売上見込みは100万円未満でした。
この売上見込みでは、かなりの生活費を最初に用意しておく
必要がありますし、必要額を貯金するには相当な時間がかか
りそうでした。
私は、すぐにでも事務所を開業したかったので、資金を貯め
るよりは、事務所とは別に受験指導校の講師でもって生活費
を捻出することにしました。
結局、事務所と講師を並行していた時期は3年に渡りました。
「石の上にも3年」というわけではありませんが、1年で事務所
経営が軌道に乗ったわけではありません。
◇およその収支
事業の収支が赤字になると、手許の資金は減り続けます。
当たり前ですが、事業活動は資金が無くなればそれで終わり
です。逆に、資金がある限りは事業活動を続けられます。
問題は、事業が軌道に乗るまで資金が続くかです。
もし、売上見込みがまったく分からないとなると、事業収支
を計算していつまで資金が続くか判断することができません。
だから、ザックリした概算であっても、売上見込みを予測し
なければなりません。
もしまったく売上見込みがないようなケースでは、とりあえ
ず無給でいつまで頑張れるかを考えておく必要があります。
まずは、手持ちの資金だけでいつまで生活できるかを割り出
します。現在の貯金額から事業資金は除いて下さい。
◎現在の貯金額÷一月の生活費=無給でも生活できる月数
もし、事業収支の赤字を現在の貯金額から穴埋めしようとす
れば、それだけ早く無給で生活できる期間が終わるだけです。
家族の生活を脅かすような組み立てでは、成功はおぼつきま
せん。
事業資金のほかに、自分の生活を賄う生活費をどう確保して
おくのかも、開業にあたり十分に考えておく必要があります。
事業資金も生活費も、それぞれ同じ自分の資金ですので、両
方の収支がどうなっていくか、想像してみて下さい。
最高のケースは考える必要はありません。
成功している状態を夢見るのはとても楽しいですが…。
最悪のケースをまず想定して下さい。
次に業績が少し良くなったケースを考えて下さい。
大雑把であっても収支を考えることが、実は経営計画の第一
歩になる事がわかると思います。
あなたに許されている時間はどのくらいありますか。
独立開業するのに十分な時間だろうか、思案のしどころです。
Posted by 門倉和博 at 2009.08.31
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